2012年4月10日火曜日

ケネス・アーノルド事件

目撃したUFOは三日月型だったのか


史上初の公式なUFO報告とされているケネス・アーノルド事件は、第二次世界大戦後の1947年に起こった。

ケネス・アーノルド氏

彼が見たとされるUFOは三日月型とされているが、ほんとうにそうだったのだろうか?自筆の報告書には三日月型の図は無い。

ケネス・アーノルド氏自筆の報告書

「まるで水面をスキップするように飛んでいた。その形は、コーヒーカップの受け皿を向い合わに重ねたようだった」ただしこれには異説もあって「水面を受け皿が飛び跳ねながら飛んでいくような独特の飛び方」という表現をしただけだ、ともいう。
世界のUFO現象 並木伸一郎氏 P.125

目撃証言通りであれば三日月型ではない。もし三日月型であれば、特徴のあるその形を真っ先に報告書に書くのではないだろうか。自筆の報告書通りの機体であれば、ナチスが「フォッケウルフ社」に開発依頼をしていた「垂直離着陸機(VTOL)」によく似ている。


上はケネス・アーノルド氏自筆の報告書。
下はフォッケウルフ社に開発依頼をしていた「垂直離着陸機(VTOL)」

ちなみに十数日後に起きた有名なロズウェル事件で落ちたとされるUFOの模型は、ナチスの垂直離着陸機(VTOL)によく似ている。




隠蔽作戦があったのか


彼が三日月型のUFOイラストと一緒に写った写真が特に有名だが、この写真自体が「カバーアップ作戦」の一部で、本人はあまり意識しないうちに軍の隠蔽作戦に協力してしまったのではないだろうか。


興味深いことに、「空飛ぶ円盤」という言葉を世の中に広めることに貢献したアーノルドは、その後1962年に共和党からコロラド州知事として立候補している。さらにはアイゼンハワー大統領と握手している写真まで残っている。

彼は何の功績を買われてこのような引き立てを得るに至ったのか?

しかし、隠蔽作戦だとすれば、ナチスから接収したホルテンHo229(全翼型戦闘爆撃機)の形を、わざわざバラすような真似をする必要はないのだ。そこまでしてでも隠したい何かがあったのではないか。

右側がナチスから接収したホルテンHo229(全翼型戦闘爆撃機)
openminds.tvより引用

ケネス・アーノルド氏による説明図(こちらには署名がない)

そもそもの始まり、そして目撃した飛行物体とは?


そもそも事の始まりはこうだった。
消防設備販売会社のセールスマンだったケネス・アーノルドは商用の為に自家用のコールエア機を操縦してワシントン州のチェハリスからヤキマへ向って飛行していた。

その途中、彼は1時間程寄り道をする事にした。最近32名の乗組員とともにレイニア山近くに墜落した海兵隊所属のC-46輸送機を捜索する為だ。同機は未だ発見されておらず、発見者には5000ドルの賞金が出ると言われていたからだ。
 latitude.hpl.ddo.jpより引用
6月24日午後2時、消防機器会社社長のケネス・アーノルドは、ワシントン州チェハリスから同州ヤキマに向け、自家用機で飛び立った。晴れて視界の良い日であった。

まもなく空軍からの無線で、前日消息を絶った海兵隊の輸送機の捜索に協力を依頼された。アーノルドは予定を変更してレイニア山方向に向かった。
ゼロファイルより引用

捜索に参加していた軍も同じ空域で、未知の飛行物体を目撃したのではないだろうか。知っていたが故に、軍は謎の飛行物体を新兵器(ホルテンHo299)だとして最悪の場合は隠蔽するつもりだったのではないか。

目撃証言については諸説あるが、ケネス・アーノルド氏がいう通り、当時知られていた如何なる飛行物体でも説明がつかないのだ。
まばゆいばかりの閃光が私の飛行機の表面を照らし出し、鎖のように一直線につながったとても明るい9機の飛行編隊を目にした。(その飛行物体には)尾部は見当たらなかった(機体の輪郭ははっきりとはわからなかったとも言っている)。急な角度での急降下と急上昇を繰り返し、ジグザグに揺れながら飛んでいるように見えた。 
 UFO事件簿より引用
物体は私の知る如何なる飛行物体とも異なる飛び方をしていた。編隊を組んでいたのは確かだがそれは不規則な隊形だった。それはまるで荒れた海面を行くスピードボートか以前みた中国凧のようだった。ゆらゆらと揺れながら飛び、翼を交互にひらめかせながら、表面からは眩いばかりの青白い光を放っていた。
latitude.hpl.ddo.jpより引用

「機体の輪郭がはっきりとはわからなかった」のに、なぜ三日月型のイラストを指さして写真に収まったのだろうか。そこが先ほどの大統領と握手をした件と合わせて引っかかってくる。

飛行の状態については、証言にブレがあるのかもしれない。しかし飛行物体が自ら発光していたことまで間違えるとは思えないのだ。通常の飛行物体だと発光して周りを照らす事は無い。ナチスの円盤型航空機ハウニブ、もしくはエイリアン・クラフトだと説明が付き易いと思うがいかがだろうか。

多数のナチス残党が南米に逃れて戦後も生き延び、円盤型航空機を多数所有し続けていたともいわれている。また、その航空機は、反重力エンジンの影響で機体が発光したとのことだ。

ナチスの円盤型航空機ハウニブ

一般的にUFOは眉唾な話として敬遠されている。この記事を書くためにUFOについて書かれているブログを多数読んでみたが、UFOは存在していると考えている人ですら基本的には否定的な論調で、ただ1つの証拠や間違いでもって事件全体が間違いで嘘だったと断じてしまっている場合がある。

UFO現象などの現実に起こっている事象については、その逆で、たった1つでよいから証拠を見つければよいのである。いわゆる科学的視点や科学的仮説とは訳が違うのである。科学的な仮説の場合は、1つの間違いでもって仮説モデル全体を間違いとするが、現実の問題を扱う時にその論理を適用してしまっては真実を見逃すのだ。

不思議な事やわからないことをとにかく真偽のどちらかに決めてしまうのではなく、わからないままにしておくのが知恵だと思うがどうだろう(目で見て確認するまでは、物質の状態は不確定だとされる「量子論的な見方」に似ている。)。宙ぶらりんは気持ち悪いかも知れないが、よくわからないのに無かった事として決めつけてしまったりすると、それより先に進めなくなってしまう。

まあ、どちらにせよ古い話なので分からないことが多いが、私の興味は尽きない。


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